white coat



「なんで春輝に会ってたの?」



「…会ってないよ」



「嘘バレバレ…」


「……」



「春輝の部屋に行くなんて、相談とか…そんなことしかないだろ」


「……」


「俺に言えない悩みあるの?」


「……」


「俺に隠してることって。なに?」


「な、にも…隠してない」



「はぁ…杏乃は嘘つくの下手すぎ」



「嘘じゃないってば」


「もういいから。春輝と何話してたの?」



なんか今日…明音イライラしてない…?


いつもより声のトーンが低い



「俺には言えないのに、春輝には言えるのか?」


「……」


「俺より、春輝の方が頼れるのか?」


「そんな事言ってないじゃん!」


思わず大きな声を出す



なんでこんな不安定なときに明音とまでもめなきゃいけないの。。


「でもそういうことだろ? 春輝に相談してるのに俺には言ってくれない。」


「だって、それは…!」


それは明音と離れたくないからだよ



「…なんか俺。杏乃のことよくわかんなくなってきた。ごめん」


「…あたしのほうがわかんないよっ」



なんで今日に限って帰ってくるの早いの…


ああもういやだ…



< 219 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop