white coat


「あ、宮田先生!」


処置室に入れば白衣をまくり上げて杏乃を処置する美海先生が声をあげた



「杏乃ッ」


横たわる杏乃は体中血が出たりひどい痣ができたりと見ているだけで痛くなりそうな傷がたくさんできていた


「なんで…」



「先生、杏乃ちゃんの意識が朦朧としてるんです!かなり高い熱もあるみたいなので、私は外傷の手当するので先生はまず意識回復させてください!」


「…わかった」



俺も杏乃の処置に加わる



「杏乃?聞こえるか?」


「……ぁ…き」


「そう、明音。すぐ楽にするから意識は保ってて。大丈夫だから」


「……ん」



処置を進めていくうちにだんだんとはっきりしていく意識


だけどそのせいで、外傷の痛みの感覚も戻ってきたらしい



ぎゅっと唇を噛み締める杏乃




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