みんなみたいに上手に生きられない君へ
「なに、照れるんだけど~。
可愛いすぎ。和也の次でも嬉しいっ」

「次なんて......。
珠希ちゃんは、和也くんのこと好きじゃないの?」



ぐりぐりと私の頭を撫でてくる珠希ちゃんに耐えながら、気になっていたことを聞く。

私もあの日珠希ちゃんのところに行ったけど、同じようにきてくれた和也くんも、珠希ちゃんの話を聞いてあげていた。

これまでの珠希ちゃんのパターンだったら、和也くんを好きになっていてもおかしくない、って言ったら失礼だけど......。



「まあね、正直に言うとちょっとグラッときちゃったけどね、我慢した。
あたし、友だちの好きな人とらないよ?つっきーあたしのこと大好きだもん。裏切れない。」



にっこりと笑った珠希ちゃんに、胸が苦しくて、なんだか泣きそうになった。



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