最期の時間を君と共に
「やった!」

さっきまであんなに怖かったのに。今はすっかり小学3年生の顔だ。さっきも小学3年生だったけども。私はどんなゆずきも好きだけど、やっぱり無邪気に笑ってるゆずきのほうが好きだ。

「ありがとう……」

小さく呟いた。


「今はあんなに馬鹿っぽく……、天然さが増しちゃったけどね。本当にかっこよかったんだよ」

「そうなんだ。はじめてゆーちゃんを見たときは……、もう天然さが増しちゃってたからなぁ。かっこいいの、見たかったな」

いつの間にか、珀の声色が優しくなっていた。思い出話の効果はあったようだ。
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