最期の時間を君と共に
「ゆずきできたわよー!」

「はーい」

美味しい匂いがしてきたと思えば、できたようだ。足早に向かう。

「あっ、みかん!」

机の上には、ご飯、味噌汁、卵焼き、ウインナー、そしてみかんがある。みかんは、好きな食べ物ランキングベスト3に入るほど、好きな果物だ。ちなみに、1位はいちご。

「好きでしょー?いちごにしようと思ったんだけどね、ケーキについてくるでしょ?だから、みかんにしてみたの」

「ありがとうっ」

語尾が上がる。自分の顔がさっきまでは浮かない顔だったのは、鏡を見た私は分かる。でも、今は明るいだろう。誓からあんなLINがきたら……ねぇ?

「あらあら、元気になってるじゃない?」

「まぁね。食べてもいい?」

「どうぞ」

合掌して、いただきますと言ってから食べはじめる。んー、やっぱりお母さんの料理は美味しい。
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