最期の時間を君と共に
「よーし、行こ!スギマくん!」

「……スギマ、とか、お前、とか嫌なんだけど」

ボソッとスギマくんが言う。

「えー。じゃあ、なんて呼んだらいいの?」

「響也(きょうや)って呼んで。呼ぶなら」

キョウヤ、かぁ……。かっこいい名前じゃん。私は上機嫌で歩く。変な目で見られていることには、気づいていないふり。

「なぁ、お前らって――」

「お前らじゃない。誓とゆずきだ」

キョウヤのお前らに反応した誓が訂正する。キョウヤはあからさまにめんどくさ、というように顔を歪ませている。

「はぁ……、チカとユズキね。チカとユズキはさ、付き合ってんの?」

「はっ……?」

「違う感じ?」

「ちげぇよ、幼馴染だよ」

即否定した。やっぱり、私と付き合ってるって誤解されるのは不愉快なのかな。……そうだよね。って、なんでこんなときに傷ついてんの!だめだめ、笑顔笑顔。今日は誓にとって、最後の日なんだから。最高の笑顔で見送るんだ。
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