君の隣で花が散る
私たちのクラスは、というか舞台を発表するクラスは午前中は暇だ。

舞台の発表は午後からとなっている。


「暇だな」


手を頭の後ろに組んだれおは、地面の石を蹴りながら歩いた。


「そうだね」


私は石を蹴らずに歩いた。


「出店見て回る?」


思いつきで聞いてみる。


「朝だぞ。がっつきすぎじゃないか。さすが杏花だな」


私を見てれおはニヤッと笑った。


「それどういう意味よー!」


私はれおをきつく睨んだが、どこ吹く風と再び石を蹴った。


「出店もいいかもな」

「は?」

「行くか!」


れおはくるりと向きを変え、出店の方へ歩き出した。


「はー? 馬鹿にしたくせに」


れおは知らんふり空を仰いだ。


「置いてくぞ」

「ちょっとは待ちなさいよ! もうっ」


だいぶ先を歩くれおに追いつくために少し足を速めた。
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