bajo la luz de la luna
 自室で書類の整理をしていると、足音を抑えた早足がいくつも聞こえた。ドアをノックして押し寄せてきた白衣の集団は、優秀なローサの科学捜査班達。アタシの直感が即座に働く。



『……この前の結果が出たのね?』

『はい。チェーロの方々と情報屋の協力で、何とか三日以内に結論が出せました。』



 捜査班のリーダーであるロイが、みんなを代表してアタシの質問に答えた。彼は一呼吸置き、その目をまっすぐこちらへむけて言う。



『ボス達がヴォルケとシュヴァルベの仲立ちをした時に不可解な行動を取ったという奴は……どうやら新生ソルファミリーの一員らしいんです。
この前数人で、奴らのアジトと噂される場所を偵察に行ったんですよ。そしたら、ここらじゃ珍しい植物がありましてね。死体の衣服を調べてみたら、その植物の種子が付着していました。それが我々の判断の決め手です。』

『そう……そんな気がしていたわ。きっと群も察しが付いていたでしょうね。
ご苦労様、もう下がって良いわ。パパ達からワインをもらっているから、みんなで楽しんで。』
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