道の果て・・
なるほどと言いたげな顔で
担任は彼に謝った。

私はそんなやりとりをぼんやりと
聞きながら、彼の姿を見た。
彼は、中学生とは思えないほど
背が高く、声もとても落ち着いていた。
小学生のころの同級生とは
あきらかに違う彼の存在感に
私はときめいていた。

そうして私が彼に恋するには
時間はかからなかった。

それからというもの学校へ
行くのは、とても楽しくて
どうすれば彼と仲よくなれるのか
そればかりを、毎日考えていた。




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