道の果て・・

ホステス

お昼間は奈津と一緒に過ごし
夜はホステスとして働いた。

そのお店には寮があったため
奈津はホステス達にも
かわいがられた。

夜の町には、それに対応した
保育所もあり、2人での生活は
苦しいながらもなんとかやっていけた。

同じような境遇の人もたくさんいた。
それは私にとってとても
心強かった。

元々、派手な顔つきの私には
この仕事は向いていたのかもしれない。
自分では、ホステスなんて
女を武器にした仕事だと
バカにしていた私だったのに
この仕事は私の天職のようだった。

入店して1年目には
私はナンバー1になっていた。

この調子でお金を貯めていけば
いつかは足を洗えると
その時はまだ、思っていた。
1年働いても、まだ私は
この世界で生きていく覚悟は
できていなかったんだと思う。

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