道の果て・・
彼は彼の両親に私と奈津を
会わせたいと言ってくれた。

その週末に私達は奈津を連れて
あの思い出の地に帰ることにした。

幸せな気持ちで私の胸は
踊っていた。
良い印象を持ってもらいたくて
清楚な服を選んだ。
彼の両親に気に入ってもらいたい
ただ、それだけのことを
必死で考えていた。

彼の家に着いて、夏生の両親は
私と奈津の顔を見て、
すぐにいやな顔をした。
それはとてもショックなことだった。

両親は、本当に夏生の子なのか?とか
私の仕事のことなどを聞いてきた。
ホステスをしていた私を
嫁として向かえるわけには
いかないと、そうはっきりと
言われた。

子連れでホステスなんて
話にならないときっぱりと
言われた。

この町は、とても田舎で保守的で
そんなことが障害になるのだと
私はこの土地すらも嫌いになっていた。

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