道の果て・・
母親として奈津にはなにも
教えることなんてできない。
でも1つだけ言えるのは
人は出会った相手によって
生きているってことを
伝えたいと思う。

自分1人ではけっして
生きてはいけないということを
奈津には教えたい。

それは私の人生のなかで
学んだことだった。

母親が亡くなって、自分は
1人で生きてきたと思っていた。
でも、それはおごりだった。
私はそこで、叔母に救われた。

そして1人で生きてると思っていた
私は、会社の同僚達に
しっかりと支えてもらっていた。

それは大人になっても
同じで、まわりの人がいるから
自分は生かされていると
そう感じずには、いられなかった。

だから、奈津にもいつでも
まわりの人に感謝して生きて欲しいと
そう考えている。

私自身も今は、奈津に
生かされているとそう感じる毎日だった。
私は母親になったのだと
今さらながら感じていた。
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