道の果て・・
夏生もあんなふうになってるのかな
と、想像すると思わず
口元が笑っていた。

会場に入ってから、私は不安を
感じた。
彼はもしかしたら私のことを
恨んでるのではないか?
そして今日、来ないのではないか。
そんなことを考えると
急に居心地が悪くなった。

もぅあの家から出て14年も
経っている。
彼は私を許してくれていると
信じたい。

そんな不安を抱えながら
会場のホテルの庭へと出てみた。

まだ、同窓会開始の時間までは
少しあったので散歩を
することにした。

この同窓会はかなり規模が大きいようで
クラス単位の小さな同窓会とは
違い、全クラスの人に声を
かけていたようで、話したことは
ないが、見覚えのある顔が
会場の外にもたくさんいた。

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