謎は流しておしまい~迷探偵とやめたい助手~(仮)
せっかく一生懸命書いたのに。
あっさりと飛ばすんかいっ!

名残惜しく二度見などしてると
「仕事内容なんだけど」と、大事な話を始める畑山さん。

私は姿勢を正し「はい」と返事。

「できれば全部やってもらいたいんだ。雑用から助手まで」

「全部ですか?」
できるだろうか私。
そんな不安を見透かすように
畑山さんは優しく笑う。

「お客さんが来たらお茶出して、経費で何か使ったらノートに記入して領収書を貼って、顧客に提出する報告書の作成とか、掃除とか……あ、もちろん僕のボティガードも」

「けっこうありますね」

「うーん。でもそんな大した事ないよ。顧客もあまり来ないし」
自虐発言をしてうつむくイケメン。

「ほとんど浮気調査ばかりだし。単調な生活さ」
遠い目をして語るので
励ますように私は「でも浮気調査も大切な仕事ですよ」って、変なセリフを言ってみるけど彼の心には届かない。

「早く大きな事件を解決して、名探偵になりたい」

目を潤ませていう畑山さん。

ここは繋ぎとして
やっぱり早く次の職場を探そう。

イケメンだけど
ちょっとヤバい部類のヤツだ。





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