久遠の絆
「あの……これはどういうことなんでしょうか?」
か細い声で問いかける蘭に、カイルと名乗った美貌の青年は少し小首を傾げたが、すぐに質問の意味を理解したらしい。
「蘭さま」
と彼女を呼んだ。
「え?なんで、私の名前……」
「まだ本調子でおられない蘭さまにいろいろ申し上げるのはどうかと思いますが。しかしご説明しなくては、蘭さまも戸惑われますね」
その言葉に蘭は頷いた。
「では、ゆっくり順を追ってご説明いたしましょう」
「あ、あの、ちょっと待ってください!」
「?」
カイルはまた小首を傾げた。
どうやらそれが彼の癖であるらしい。
起き上がろうにも座ることができないため、蘭は横になったままだった。
「ここって、病院じゃないんですか?」
明らかに医者ではない彼。
では、ここはどこなんだろう。
そして、蘭の名前を知っていた。
(こんな綺麗な人、一度あったら忘れるわけない)
初対面のはずなのに、なぜ?
疑問が頭をぐるぐる回っている。
するとカイルは小さく微笑んだ。
そして。
「不安に思われるのももっともです。私は蘭さまの世界とはまったく違う格好をしていますしね。」
「……」
「それに……」
「それに?」
カイルの透明な薄緑色の瞳が小さく揺らいだ。
か細い声で問いかける蘭に、カイルと名乗った美貌の青年は少し小首を傾げたが、すぐに質問の意味を理解したらしい。
「蘭さま」
と彼女を呼んだ。
「え?なんで、私の名前……」
「まだ本調子でおられない蘭さまにいろいろ申し上げるのはどうかと思いますが。しかしご説明しなくては、蘭さまも戸惑われますね」
その言葉に蘭は頷いた。
「では、ゆっくり順を追ってご説明いたしましょう」
「あ、あの、ちょっと待ってください!」
「?」
カイルはまた小首を傾げた。
どうやらそれが彼の癖であるらしい。
起き上がろうにも座ることができないため、蘭は横になったままだった。
「ここって、病院じゃないんですか?」
明らかに医者ではない彼。
では、ここはどこなんだろう。
そして、蘭の名前を知っていた。
(こんな綺麗な人、一度あったら忘れるわけない)
初対面のはずなのに、なぜ?
疑問が頭をぐるぐる回っている。
するとカイルは小さく微笑んだ。
そして。
「不安に思われるのももっともです。私は蘭さまの世界とはまったく違う格好をしていますしね。」
「……」
「それに……」
「それに?」
カイルの透明な薄緑色の瞳が小さく揺らいだ。