久遠の絆
「分かりました」


「少将?」


「こちらのことは我々にお任せください。閣下がそのように強く望まれるのでしたら我々はそれに従いましょう」


実際、元帥自ら前線に赴けば、現場の士気が上がると言う利点もあった。


しかしそこにはいくらかの危険も潜む。


もし彼が命を落とすようなことになれば、それこそ帝国軍は総崩れとなるだろう。


そうなれば同盟軍は瞬く間にこの首都に到達する。


だが、今それを考えても詮無いこと。


『勝利』を信じていなければ何も出来ない。


「ジャングルに、あの方がいる……」


呟くように言った言葉は、少将の耳には届かなかったようだ。


「は?」


「いや、なんでもない。同盟軍の新兵器をこの目で見ることが出来るかもしれない。そうすれば少しは対策も考えられるだろう」


「……被害を目の当たりにされるのですね」


「それも、私の役目だろう」


そうして、それ以上カイルが言を続けることはなく、彼は本営を後にした。


ハウレン少将の敬礼を背に受けながら。
























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