久遠の絆
『突入!』


そのアナウンスと同時だった。


体を突き上げるような衝撃に襲われたのだ。


ぐらぐらと大きく揺れる船。


ベッドから放り出されそうになって、蘭はまるでジェットコースターに乗っている時のような叫び声を上げ続けていた。


打撲箇所を何度も打ち、堪えきれずに泣いた。


しばらくすると、幸いにもその激しい揺れは徐々に弱まっていった。


しかしほっとしたのも束の間、蘭たちは更なる現象に襲われる。


空間がグニャリと歪んだのだ。


船も、部屋も、床に膝立ちになっているニアスも。


そして蘭自身も。


寒天のように、すべてが渦を巻くようにグニャリと歪んだ。


(う~、気持ち悪い)


先程胃の中に入れた食べ物がすべて逆流しそうになって、蘭は口を慌てて押さえた。


(も、限界!)


頭の中がぐるぐる回ってる!





どうなるの~!?




努力むなしくいよいよ戻しそうになった時、歪んでいた空間がするりと元に戻った。


「はっ」


大量の冷や汗を流しながら、大きく息をつく。



(良かった。何とか持ちこたえた……)



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