君の世界から恋が消えた日
水樹君の切り裂くような視線に
目を背けそうになるのをぐっと堪えて

私は目の前の翡翠を真っ直ぐに見据える

「だから私、中学校へ行ってみようと思う」

私の曲げない意思を汲み取ったのか
水樹君の瞳に僅かに動揺の色が見えた
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