100回の好きの行方
ベットがきしむ音と、肌と肌がこすれる音が部屋中に響く。
篤人は、何度抱いても治まらない欲望を、麻嘉に快感として与え、形を変えて抱き合うたびに、前回は背中にしか刻まなかった自分の証を、今回は遠慮なしにいろんなとこに刻みこんだ。
ふたりは、ベットの下に転々と散らかしドレスとスーツが皺になるかもしれないことも忘れ、何度も何度も形を変えて抱き合った。
漸く眠りについたのは、朝方、陽がのぼるまえだった。お風呂にも入らず、汗だくの状態で寄りそうように眠っていた。
ベット脇のゴミ箱には、使用済の避妊具とそれの空箱が無造作に捨ててあり、激しい情事の後が窺えた。
*******
麻嘉は、人の気配に目を覚ますと、窓ガラスのカーテンの隙間から、光が射し込んでいた。
のっそりと起き上がりベッド脇にあるデジタル時計を見れば時刻は、7時半になったところだった。
隣で寝てたであろう篤人は、自分に背を向け冷蔵庫の中から取り出したばかりの水を流し込んでいる。気がついたように、振り返った篤人と一瞬しか目が会わなかったが、表情は困惑したような、気まずそうな顔だった。
篤人は、何度抱いても治まらない欲望を、麻嘉に快感として与え、形を変えて抱き合うたびに、前回は背中にしか刻まなかった自分の証を、今回は遠慮なしにいろんなとこに刻みこんだ。
ふたりは、ベットの下に転々と散らかしドレスとスーツが皺になるかもしれないことも忘れ、何度も何度も形を変えて抱き合った。
漸く眠りについたのは、朝方、陽がのぼるまえだった。お風呂にも入らず、汗だくの状態で寄りそうように眠っていた。
ベット脇のゴミ箱には、使用済の避妊具とそれの空箱が無造作に捨ててあり、激しい情事の後が窺えた。
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麻嘉は、人の気配に目を覚ますと、窓ガラスのカーテンの隙間から、光が射し込んでいた。
のっそりと起き上がりベッド脇にあるデジタル時計を見れば時刻は、7時半になったところだった。
隣で寝てたであろう篤人は、自分に背を向け冷蔵庫の中から取り出したばかりの水を流し込んでいる。気がついたように、振り返った篤人と一瞬しか目が会わなかったが、表情は困惑したような、気まずそうな顔だった。