ある雪の降る日私は運命の恋をする
「ねぇ、楓摩!!これ、見てっ!」

そう言って、朱鳥が見せてきたのはお揃いのマグカップ。

ボーダー柄とロゴが入ったデザインの色違いの2組のマグカップだった。

「楓摩、これ可愛くない?ねーねー、お揃いで買ってもいーい?」

「うん、いいよ。家で使おうな。」

憧れだった。

ドラマとかで、よくあるように恋人とお揃いの食器を買って、食卓で使う。

まあ、仲良しの象徴みたいなものだな。

それで、つい嬉しくて、すぐにOKしてしまった。

その後も、色々な店を見た。

可愛い雑貨屋さんや、洋服店、本屋など、色々見て周り、気付くと、もう日が暮れていた。

「朱鳥、もうそろそろ帰ろっか。夜ご飯は、家で食べよ?」

「うん、そうする。楓摩の手料理食べたいから!」

「ふふ、ありがと。じゃあ、早く帰ろっか。」

そう言って、駐車場へ向かい、車に乗る。

家までは、そう遠くないが、朱鳥は疲れたのか、車の中でスースーと寝ていた。
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