密かに恋焦がれて

「ヒロ急にどうしたんだよ?」


「康成にも先に話しとけば良かったな」


「だから琴美もいっしょにって言ったのか……」

お兄ちゃんも知らなかったらしく思ってもなかったことで驚いたようだ。
お兄ちゃんが知っていたら前もって教えてくれていたはず。

「こんなの初めてですごく気になるんだ。琴美たのむ紹介してくれよ」


胸を締め付けられるような痛みを顔に出さないようにしようと服の裾をつかむ手に力が入る。


「おい、ちゃんと話し聞いてるか?」


「……聞いてるよ。多分私と一緒にいたのは同じ会社の同期だと思うよ」


ちょうど手元にある携帯に保存してあった写真を見せた。これは前に連休の時に同期の子とちょっとした旅行に行こうと話して二人で二泊で温泉に行ったときの写真。


「ヒロが言ってるのはこの子のことでしょ?」


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