密かに恋焦がれて
「お兄ちゃんはヒロと真奈美が付き合えばいいと思ってるの?」
「お前のことを蔑ろにしてるつもりはない……でもヒロの応援もしてやりたい。本当に今まであんな事は一度も言ってこなかったからさ。
真奈美ちゃんにフラれるかもしれないって解ってても親友としては何かしてやりたい」
そうだった自分のことしか頭になかった。
ヒロの親友なんだから協力したいって思うのは当たり前の事なんだ。
「琴美は我慢しなくていい辛くなったら早めに抜けろ」
「多分……大丈夫、二人が逢うときは親友の妹でいるから」
「それは思うほど簡単じゃない。何かしてやりたいってのは俺の我儘だから本当に我慢しなくていい」
「解った。もしダメだったら途中で抜けるね」
二人が暫く歩くと賑やかな繁華街に出た。
「もういいよ」
「そうかまた連絡する」
琴美は帰る方向へ足を進めた。