密かに恋焦がれて


「お兄ちゃん!!真奈美捕まえて」


こういう時に限ってなかなか真奈美に追い付けなくて声をかけると反応したのはお兄ちゃんではなくヒロの方。


ヒロの反応の早さに呆気に取られていたのはお兄ちゃんも同じらしく暫く突っ立っていたがようやくヒロが確保した真奈美を連れてくると声をかけた。


「久しぶりだね真奈美ちゃん」


真奈美は気づいたらしくお兄ちゃんを見てホッとしたような顔をした。


「真奈美、紹介するねお兄ちゃんの友達でヒロ。ごく平凡な普通すぎる男だけど仲良くしてあげてね」


「バカ!ちゃんと紹介しろよ」


「気に入らないなら自分で自己紹介すればいいじゃん。
バカヒロ!」


真奈美と逢ってからはずっと彼女だけを見ている。
嫌でもヒロの本気度が解ってしまった。
お兄ちゃんの言うとおり心を隠すって思うほど簡単じゃない。

それでも今日は親友の妹に徹する。
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