密かに恋焦がれて


「はじめまして俺、中林弘高よろしくな。白石真奈美ちゃん」

ヒロ緊張してる……?
声が硬い気がした。

「こいつ琴美と一緒に写ってる写真を見て真奈美ちゃんの事が気にいったみたいでさ――…」


「おい、康也っ」


「本当、真奈美はこういうの嫌がるって言ったのにしつこくってさ……私なんて脅されたんだよ――――」


脅したのはお兄ちゃんだけどヒロが緊張しているように見えて敢えてふざけたように言ってみる。

「二人とも余計な事を言うなよ」


さっきは積極的に捕まえに行ったくせに四人で向かい合って座るとテーブルの下の握ったヒロの両手はやっぱり緊張しているのか力が入っている。


それでも会話が進み和やかな雰囲気になるといつものヒロが復活し緊張ぎみだった真奈美はいつの間にかとけたのか楽しんでいるのが解るほど笑顔になっていた。

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