追い詰められた...かぐや姫
すると2人が私を引っ張ってソファまでつれていくと両側から抱きしめられた。

とても暖かくて、とても心地が良かった。

そして何故か切なかった。


熱いものが喉からこみ上げて、視界がぼやけていく。私は2人に抱きついていつまでも泣いていた。


「...っ!〜〜ううううぅぅっっ!あ”ぁぁぁぁぁぁっ!」


何分たったのかやっと泣き止んだ私はずっと背中を優しく叩いてくれていた両親を見上げると静かに、静かに2人とも涙を流していた。

そんなの見せられたらまた泣いてしまう。
だから泣いてしまわぬように強く抱きついた。


私は2人を置いてなんて行きたくない。
だからといって連れていくわけにも行かない。



─私は今”全て”を思い出した。─
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