追い詰められた...かぐや姫

欲しいもの

サァッ......ッ

風が吹いて私の金色の髪が揺れた。

同時に彼女の銀色の髪も揺れた。


彼女の金色の目から涙が溢れていた。
可愛いと思った。
その涙を拭ってやりたいと思った。


一目惚れだった───。


街の者達と変わらず彼女もボロボロで汚れていたが綺麗だった。

そんな矛盾さえ愛しかった。

自分よりも遥かに綺麗ですぐに消えてしまいそうなほど儚かった。


まさに月の姫だった。


─ふたりの間には月の姫の母親の死体が転がっている─

それが無ければ完璧だったが月の姫がいる ことでその時間は神秘的な時間であった。



彼女は私のものにする。


これは決定事項であった。

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