それはきっと、君に恋をする奇跡。
陽菜がようやく明るさを取り戻しはじめたとき。
「……え、また再発……?」
右肺のガンが再発したのだ。
転移に再発……。
この病気には終わりがないのか……?
どこまでも遥輝の完治を信じていた俺だけど、さすがに今回は心の糸がプツリと切れてしまった。
家で一晩中泣き続け、翌日は目がものすごく腫れていたせいで朝からの登校は見送った。
陽菜には漫画に感動して泣いた、なんて嘘ついた。
遥輝の体調もあまりよくなくて、菜々さんが随時連絡を入れてくれる。
片時もスマホを手放せない日々が続く……。
それでも俺は。
遥輝の意志を尊重して、学校や陽菜の前では明るく振る舞っていた。