会いたい
MAKIDAIは、その日から欠かさず朝昼晩と食事の内容を送り、たまに食事の写真と一緒にMAKIDAIの自身の姿も送ったり、お互いにメールが来るのを毎日待ち遠しく感じていた。

…今日は、生放送で朝早かったから、今、マネージャーが準備したサンドイッチを食しています。…

…生放送お疲れ様でした。今朝は寒かったですね。食前に温かい飲み物をプラスすると胃腸の活動も活発になり消化の助けになりますよ。…

食事から、MAKIDAIの行動もなんとなく把握出来るが、朝の生放送などは不思議な感覚になる。

(さっきテレビに出てたMAKIDAIさんから、メールが来るって嘘みたい)

MAKIDAIのメールも早いが楓の返信もいつも速かった。

「返事、はやっ」

側で見ている工藤がいつも驚く。

「え、MAKIさん、彼女でも出来たんですか」

MAKIDAIのスーツを片付けに来た、スタイリストが工藤に聞いた。

「あぁ、確かに彼女なみにメールのやりとりはしてるけどね。食事の指導みたいなことしてもらってるだけだよ」

「へぇ、でも、その人可愛い子ちゃんなんでしょ。」

「分かる?」

「MAKIさん、鼻の下伸びてますからね」

スタイリストが笑いながら、そう言うと、

「おーい、MAKIDAI、鼻の下伸びてるらしいぞ〜」

工藤が呆れ顔で、そう言った。

「え?伸びてない、伸びてない」

MAKIDAIは慌てて口元を手で隠しながら、答えるが、なんとなく照れていた。
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