神様修行はじめます! 其の五
「ああぁぁ、これが露見したらもう小浮気一族は、終わりだぁぁ……」
「ちょっと長さん、あのですね、まだ詳しい事情は分かんないんだから、先走らないでもらえます?」
アナタの悲惨な「あぁぁ」ばっかり聞いてる時間、ないんだからさ。
とにかく本題、進めようよ。OK?
「ね、まずは落ち着いて……」
「落ち着けだと!? これを、どう落ち着けと言うのだ!?」
メソメソぐずぐす鼻を啜っていた長さんが、あたしが話しかけたとたん、顔をバッと上げて反論してきた。
太めだけど短い眉がキッと上がって、その眉とは不釣り合いに小さく垂れた両目が、涙で潤んで真っ赤だ。
「我が娘、水園が門川当主様と駆け落ちしたのだぞ!? 駆け落ちだぞ!? 駆け落ち! ふたりは駆け落ちしたのだぞ!?」
「ちょっと! 駆け落ち駆け落ち連発しないでよ!」
つい反射的に、一族の長相手だということも忘れて、思いっきり怒鳴り返してしまった。
だってまだ詳しい事情は分からないって言ってるのに、なに勝手に決めつけてんのよ!
「駆け落ちに決まっているだろうが!」
「決まってないよ! っつーか絶対、違う!」
「絶対、駆け落ちだ!」
「あんたねぇ! なんなのよ、その自信満々に言い切る根拠は!」
「美貌、知性、家柄、品格、すべてにおいて完璧な水園を見て、当主様が目を覚まさぬはずがないからだ!」
ほうれい線が目立ち始めた口元を大きく動かし、長さんが叫び返してくる。
「早まった婚約発表を後悔した当主様が、水園を連れて、お前から逃げ出したのに決まっている!」
「こんのクレーター野郎いますぐそこになおれ! あたしの滅火の炎で、髪の毛一本残らないほど完全抹消してくれる!」
「ちょっと長さん、あのですね、まだ詳しい事情は分かんないんだから、先走らないでもらえます?」
アナタの悲惨な「あぁぁ」ばっかり聞いてる時間、ないんだからさ。
とにかく本題、進めようよ。OK?
「ね、まずは落ち着いて……」
「落ち着けだと!? これを、どう落ち着けと言うのだ!?」
メソメソぐずぐす鼻を啜っていた長さんが、あたしが話しかけたとたん、顔をバッと上げて反論してきた。
太めだけど短い眉がキッと上がって、その眉とは不釣り合いに小さく垂れた両目が、涙で潤んで真っ赤だ。
「我が娘、水園が門川当主様と駆け落ちしたのだぞ!? 駆け落ちだぞ!? 駆け落ち! ふたりは駆け落ちしたのだぞ!?」
「ちょっと! 駆け落ち駆け落ち連発しないでよ!」
つい反射的に、一族の長相手だということも忘れて、思いっきり怒鳴り返してしまった。
だってまだ詳しい事情は分からないって言ってるのに、なに勝手に決めつけてんのよ!
「駆け落ちに決まっているだろうが!」
「決まってないよ! っつーか絶対、違う!」
「絶対、駆け落ちだ!」
「あんたねぇ! なんなのよ、その自信満々に言い切る根拠は!」
「美貌、知性、家柄、品格、すべてにおいて完璧な水園を見て、当主様が目を覚まさぬはずがないからだ!」
ほうれい線が目立ち始めた口元を大きく動かし、長さんが叫び返してくる。
「早まった婚約発表を後悔した当主様が、水園を連れて、お前から逃げ出したのに決まっている!」
「こんのクレーター野郎いますぐそこになおれ! あたしの滅火の炎で、髪の毛一本残らないほど完全抹消してくれる!」