第3者恋
「七瀬先輩。一人で帰るんですか?」

「神坂さん!神坂さんはゆーと帰らなくていいの??」

「ゆーは祈音を送ってから帰るので」

「そっか。」


神坂さんとは生徒会同士で仲がいい。


だけど、恋愛相談をする程の仲ではない。


その上春野さんのことなんて話せるはずがない。


「七瀬先輩は良かったんですか?華奈が水永先輩と付き合っちゃって...」

「え?なんの、こと??」

「七瀬先輩、華奈の事好きなんですね?だから...「どうしようもないじゃん!!!」


やってしまった。


後輩に、しかも、生徒会で同じ後輩にこんなにも怒鳴ってしまうとか。


しかも理由がしょうもなさ過ぎて...!


蒼から奪う気にもならないから、だからそんなこと出来ないよ。


「普通は、そうですよね...。」

「え、神坂さん?」

「私は...あるんですよ。

親友の彼氏奪ったこと」


.....え...?


神坂さんは生徒会の中でも真面目な方で、今言ったことなんてしなさそうなのに。


「しかも、その彼と今でも付き合ってるんですよ?」


その後に笑って、「可笑しいでしょ?」と付け足した。

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