第3者恋
そして現在


「なるほど。だから春野ちゃんは俺らによそよそしかったんだな…」

「そうなりますね…。」


でも、水永先輩にはそこそこ甘えてたし頼ってた気がする。


それだけがどうにも引っかかる。


男性恐怖症のあの華奈が水永先輩と仲良く話しているのはおかしい


単にマンションが同じだから他より仲がいいのかも知れないけども…、多分違う


「にしても、蒼は驚いてないね…。なんで?」

「この前、春野さんに大まかな流れは聞いてるからね…」

「「え?」」


あの華奈が水永先輩には話したっての?


雪にも話してないってのに…、
どうして?


「2人の時に春野さんの元カレを見かけたんだけど、その時かな」

「…待って、仲良すぎじゃない?」

「普通じゃないの…?」


見かけたって言っても誤魔化す事だって出来たのに…。


華奈は自分で気づいてないだけで本当は、


―水永先輩の事好きなんじゃ?



じゃなきゃ話したり頼ったり甘えたりしないはずじゃん!


「蒼って距離感あんまり知らないよな」

「知ってるけど…。」

「ま、いいや!」


優先輩…、丸投げしたな…!


でも、優先輩の言ってる事わかる気がする。距離感がおかしいって!


華奈も男兄弟しか居ないから昔は男子との距離感知らなかったんだけど…。


…って、

水永先輩確か女系だってテスト勉強の時に言ってたような…


「女子慣れしてるんですね?」

「ま、確かに慣れてるかな〜…」


慣れすぎて怖いですよ、水永先輩…。
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