私の最後の愛

side希

重たい瞼を上げると横から煙が漂って来た。
視線を上へ上げると私の髪の毛で遊びながら煙草を吸う龍。

「大丈夫か。」
私を気遣ってくれる言葉は昨日の情事を思い出させる。
「ん。」
短く返事をすると起き上がって私を自分に凭れさす。
私は裸で何も纏っていなくて。
それを龍は舐めるように見る。
シーツを手繰り寄せて体を隠すと残念そうに舌打ちされる。

「今日は国分へ行く。」
「ッッ、」
国分と聞いて体がビクリと強ばる。
「お前と俺を離した礼をしに行く。」
「そう、気をつけてね?」
そう言うと私の頬に龍の手が滑る。
「今日はお前も連れていく。お前も被害者だ。この目で最後を見届けろ。」
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