HEAVEN ROAD
偉そうに現われたのは、もちろん豊。
「なにしてんの?」
「見張ってた」
「何を?」
「人が入らないように」
「はっ?!ずっと?ここに?」
あたしは慌て豊の手に触れた。
「冷たっ!!」
豊の手は驚くほど冷たくなっていた。
「ちょっとこっちに来い!!」
あたしはその手をしっかりと握りしめ、ソファーへと引っ張った。
「なんなんだよ!!」
「いいから座れ」
さっきまであたしが腰掛けていたストーブの火が一番あたる場所に豊を座らせた。
「なんで火が点いてる?!」
「あたしが消し忘れたからだよ」