純情シンデレラ
「松本さん。入力終わったのでチェックおねがいします」
「もう終わったのか。早いな」
「そんなに量が多くなかったので」と私は言いながら、早速用紙に目を通し始めた松本さんの横顔を見ていた。

この人の顔が「ゴリラみたいだ」と言ったのは、確か兼六屋のおじちゃんだったわよね。
どちらかと言うと、顔より体型の方がゴリラに近いような気が・・・厚みのある肩や胸板とか、全体的にドッシリした感じとか・・・。

「何だ」
「いいえっ!何も」

聞かれてないわよね?私が考えていたこと。声に出してないはずだし。
でも、なぜか考えを読まれた気が、しないでもないんだけど・・・。
松本さんって、時々鋭い目つきになるから。今みたいに。
だから心の内まで見透かされているようで・・・ドキドキしちゃうんだ。

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