純情シンデレラ
そのジェスチャーは、まるで外国人みたいに自然だった。
それを裏づけるように、「僕、フランスの大学院にいたんですよ」と課長さんは言った。
「好きな天体の勉強をさせてもらえる代わりに、2年経ったら帰国して家業を手伝えと言われて。約束通り戻ってきました」
「そ、そうですか」
「今日こちらに伺ったのは、新入りの僕を知ってもらうためです。僕、不知火さん担当になるので。おかげであなたに出会うことができた。今日はツイてるなぁ」
「あ、あの、私は・・」
「さっきも申し上げましたように、見上は営業ではありませんので、仕事で会うことはないと思いますよー。それじゃあ、見上君はこれで」
「はいっ。失礼しましたっ」
大津課長が出してくれた助け舟に、私はどうにか乗り込むと、サーッと応接室から引き上げた。
確かに有栖川の課長さんは、洗練された雰囲気を醸し出していて、王子様みたいにハンサムな顔立ちしてて、カッコいいとは思うけど・・・ゴリラみたいな顔と評されている、大柄でズッシリ・ガッシリした体型のあの人の方が、ずっと強く、そして心の奥深くまで印象に残っている。
のは、あんな出会い方をしたから?
よね。そうよ!きっとそう・・・。
私はそんなことを思いつつ、お盆で顔の下半分を隠しながら、サッサと歩いて営業の部屋を後にした。
その間、一度もあの人の顔を見なかった。
けれどあの人の存在は、しっかり感じていた。
それを裏づけるように、「僕、フランスの大学院にいたんですよ」と課長さんは言った。
「好きな天体の勉強をさせてもらえる代わりに、2年経ったら帰国して家業を手伝えと言われて。約束通り戻ってきました」
「そ、そうですか」
「今日こちらに伺ったのは、新入りの僕を知ってもらうためです。僕、不知火さん担当になるので。おかげであなたに出会うことができた。今日はツイてるなぁ」
「あ、あの、私は・・」
「さっきも申し上げましたように、見上は営業ではありませんので、仕事で会うことはないと思いますよー。それじゃあ、見上君はこれで」
「はいっ。失礼しましたっ」
大津課長が出してくれた助け舟に、私はどうにか乗り込むと、サーッと応接室から引き上げた。
確かに有栖川の課長さんは、洗練された雰囲気を醸し出していて、王子様みたいにハンサムな顔立ちしてて、カッコいいとは思うけど・・・ゴリラみたいな顔と評されている、大柄でズッシリ・ガッシリした体型のあの人の方が、ずっと強く、そして心の奥深くまで印象に残っている。
のは、あんな出会い方をしたから?
よね。そうよ!きっとそう・・・。
私はそんなことを思いつつ、お盆で顔の下半分を隠しながら、サッサと歩いて営業の部屋を後にした。
その間、一度もあの人の顔を見なかった。
けれどあの人の存在は、しっかり感じていた。