純情シンデレラ
「もう大丈夫なんだな?」
「大丈夫ですよ。だからいつもどおり出勤してるんです」
少々憮然とした顔で私をじーっと見ている松本さんに、「何かあったのか」と上野課長が言った。
「あぁ・・実は」と松本さんは言いながら、やっと私から上野課長へ視線を移すと、データが消えていたことと、そのおかげで残業を強いられたことを、上野課長に話した。
「バックアップもなしか」
「はい。今月発行分のデータは、昨日作ったんですが、過去発行分のデータも全て消えてて・・。時間を見ながら復旧作業をしてもいいでしょうか」
「もちろん。だがそれはわたしと次長がしよう。もしかすると社内報だけじゃなく、他のデータもそんな事故が起こっているかもしれないからな」
「助かります」と私が言ったのと、「それはちょっと待ってください」と松本さんが言ったのは、ほぼ同時だった。
「え?どうして」
「・・・そのこともあって、君に話しておきたいことがある。よければ上野課長も聞いてください」
元々他の電算課の人たちは、それぞれの仕事をしているので、私たちの話が全て聞こえているとは限らなかったし、バックアップの話あたりから、私たちは他の人たちには聞かれないよう、無意識のうちに声のトーンを抑えて話していた。
それでも念には念を入れたほうがいいということで、私たち3人は、電算課内にある小さな応接室へ場所を移動した。
「大丈夫ですよ。だからいつもどおり出勤してるんです」
少々憮然とした顔で私をじーっと見ている松本さんに、「何かあったのか」と上野課長が言った。
「あぁ・・実は」と松本さんは言いながら、やっと私から上野課長へ視線を移すと、データが消えていたことと、そのおかげで残業を強いられたことを、上野課長に話した。
「バックアップもなしか」
「はい。今月発行分のデータは、昨日作ったんですが、過去発行分のデータも全て消えてて・・。時間を見ながら復旧作業をしてもいいでしょうか」
「もちろん。だがそれはわたしと次長がしよう。もしかすると社内報だけじゃなく、他のデータもそんな事故が起こっているかもしれないからな」
「助かります」と私が言ったのと、「それはちょっと待ってください」と松本さんが言ったのは、ほぼ同時だった。
「え?どうして」
「・・・そのこともあって、君に話しておきたいことがある。よければ上野課長も聞いてください」
元々他の電算課の人たちは、それぞれの仕事をしているので、私たちの話が全て聞こえているとは限らなかったし、バックアップの話あたりから、私たちは他の人たちには聞かれないよう、無意識のうちに声のトーンを抑えて話していた。
それでも念には念を入れたほうがいいということで、私たち3人は、電算課内にある小さな応接室へ場所を移動した。