純情シンデレラ
「ごちそうさん。本当に美味かったよ」
「ですよね。あんな上等なステーキを一度にたくさん食べたのは、生まれて初めてです」
「俺は、君が作ったおかずの方を美味かったと言ったんだ。もちろん、ステーキも美味かったが」
「そ、それは、素材が良かったから・・でしょう」
「他のおかずを食べるのが楽しみだ。特に肉じゃがが」と言う松本さんは、本当に嬉しそうな顔をしている。
松本さんって、元々肉じゃがが好きだから、万が一私がお醤油の代わりにチリソースを大量に入れてしまったとしても、「美味い!」と言いながら、あっという間に完食してくれるんじゃないかしら。
私は、つい笑いそうになった顔を、微笑み程度に引き締めた。
「あ、松本さん?お皿はそこに置いといてください。私が洗います」
「君は料理をしてくれたんだ。俺が後片づけをするのが筋だろ」
「いいえ。松本さんはそこで休んでいてください。あなたはまだ怪我人なんですよ」と言う私に、松本さんは、「ちっとも面白くない」と言いた気なしかめ面で応える。
「ここはすぐ終わります。それに、このサービスは今日だけですから、今のうちに休んでおいた方がいいですよ」
「・・・分かった」
捻挫をしている右足をかばいながら歩く松本さんの後姿を、4・5秒だけ見届けた私は、食器洗いに取りかかった。
「ですよね。あんな上等なステーキを一度にたくさん食べたのは、生まれて初めてです」
「俺は、君が作ったおかずの方を美味かったと言ったんだ。もちろん、ステーキも美味かったが」
「そ、それは、素材が良かったから・・でしょう」
「他のおかずを食べるのが楽しみだ。特に肉じゃがが」と言う松本さんは、本当に嬉しそうな顔をしている。
松本さんって、元々肉じゃがが好きだから、万が一私がお醤油の代わりにチリソースを大量に入れてしまったとしても、「美味い!」と言いながら、あっという間に完食してくれるんじゃないかしら。
私は、つい笑いそうになった顔を、微笑み程度に引き締めた。
「あ、松本さん?お皿はそこに置いといてください。私が洗います」
「君は料理をしてくれたんだ。俺が後片づけをするのが筋だろ」
「いいえ。松本さんはそこで休んでいてください。あなたはまだ怪我人なんですよ」と言う私に、松本さんは、「ちっとも面白くない」と言いた気なしかめ面で応える。
「ここはすぐ終わります。それに、このサービスは今日だけですから、今のうちに休んでおいた方がいいですよ」
「・・・分かった」
捻挫をしている右足をかばいながら歩く松本さんの後姿を、4・5秒だけ見届けた私は、食器洗いに取りかかった。