純情シンデレラ
端的な言葉に、真摯に受け止めてくれている顔。
的を得ていた松本さんの呟きに、私は心の奥が熱くなる感覚を抱きながら、小さく頷いた。

「11月に事故に遭って両親を失って、今の両親に引き取られることになって。その月の終わりには体も動かせるようになったので、柳谷に移って、家から一番近い大学病院へ通うことになりました。それから3月まで、記憶のことや体のリハビリ治療に専念しました。4月の新学期から近所の小学校に通い始めたんですけど、小学2年生から再スタートを切りました。事故の影響で、視力がかなり落ちていたんですが、メガネをかければ日常生活に支障はなかったし。でも頭と体に大怪我を負ったから、念のためもう一度、ということで・・。私、その時からすでにおチビなので、1年年下の子たちと一緒にいても、一人だけ違うって浮くこともなかったですし、3月30日の早生まれだから、同年の4月生まれの子と大差ないだろうと学校側も言ってくれて」
「なるほど」

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