純情シンデレラ
「まだお父ちゃんたちが生きていた頃、今の両親とは頻繁に連絡を取り合っていたわけではなくて。私にとっては伯父夫婦という関係だったけど、お互い遠くに住んでいた事もあって、“身近な人”じゃなかったんです。たぶん、お父さんたちも私のことを、そう思っていたんじゃないかと思います。そんな人たちが、いきなりお父さんとお母さんになると言われて、私・・泣いてばかりで馴染もうとしませんでした。でもお母さんは、脚が痛いと言っては泣く私を抱きしめて、“私が変わってあげれたらいいのにね。ごめんね”って。泣きながらそう言ってくれました。心を痛めることで、私と痛みを共有してくれました。お父ちゃんとお母ちゃんに会いたいと言っては泣く私に、お父さんはボロボロ涙をこぼしながら、“俺も弟夫婦に会いたいよ”と言ってました。悲しいということに、男だからとか、年上だからとか、そんなことは全然関係ないんですよね。よく考えてみれば、お父さんたちだって突然身内を失ったんだから、悲しいに決まってるのに。その時の私は、自分の悲しみばかり見ていて、周りの優しさが見えなかった。ううん、見ようともしなかった。自分が世界で一番かわいそうな子なんだって、勝手に決めつけてました」
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