純情シンデレラ
この電車も人が多くて、立つしかなかった。
だけどさっきのより、乗客の数はかなり少なくなっているので、私たちの周りには、立っていても空間的な余裕がある。
さっきの一件があったばかりなので、それだけでも、とても嬉しい。
「1本違うだけで、乗客の数はこんなに違うんですね」
「ラッシュは過ぎたからな。それにこの時間だと、9時から始まる会社なら間に合わんだろ」
「あ・・そぅ、ですよね」
私は「今私たちが遅刻をしていることを改めて思い出させてくださって、どうもありがとうございます」と嫌味を言う代わりに、ハハッとごまかし笑いをした。
「ところで」
「はい?」
「先程のことだが」
「あぁ・・・」
「俺も犯人が誰かは分からない。まあ場所から、俺の近くにいた奴だということくらいは分かるが、あの混み様だったからな。“こいつだ”と特定はできない」
「そうでしょうね」
「そのことはすまないと思う」
「・・・いえ」
だけどさっきのより、乗客の数はかなり少なくなっているので、私たちの周りには、立っていても空間的な余裕がある。
さっきの一件があったばかりなので、それだけでも、とても嬉しい。
「1本違うだけで、乗客の数はこんなに違うんですね」
「ラッシュは過ぎたからな。それにこの時間だと、9時から始まる会社なら間に合わんだろ」
「あ・・そぅ、ですよね」
私は「今私たちが遅刻をしていることを改めて思い出させてくださって、どうもありがとうございます」と嫌味を言う代わりに、ハハッとごまかし笑いをした。
「ところで」
「はい?」
「先程のことだが」
「あぁ・・・」
「俺も犯人が誰かは分からない。まあ場所から、俺の近くにいた奴だということくらいは分かるが、あの混み様だったからな。“こいつだ”と特定はできない」
「そうでしょうね」
「そのことはすまないと思う」
「・・・いえ」