純情シンデレラ
呉課長は、姫路さんが会社の人たちを見下してなじもうとしないことを知っているから、少なくとも会社のいけばな教室には行かない方がいいと遠回しに言ってくれたのだと、このときの私たちは思っていた。
姫路さんは大げさにため息をつきながら「今日の仕事はもう終わりよ」と言った。
「大丈夫ですか」
「もちろんよ。じゃ、後片づけよろしく」と言い放って、出入口の方へスタスタと歩いていく姫路さんと、そんな姫路さんの後姿にお辞儀をしている呉課長を見て、私たちは嘆かわしく顔を左右にふった。
「一体何様なのよ、あいつはっ」
「やっぱり“お嬢様”じゃない?」
「そうだけど!でもだからと言って自分の上司を顎でこき使ってもいいのぉ?大体、まだ勤務時間は終わってないのに堂々と仕事放棄してるし!」
「そうよね・・さ。私たち平民は、そろそろ仕事に戻らないと」
私に促される形でエレベーターに乗った素子さんは、エレベーターの中で「働かざる者食うべからずー」と念仏のように唱えていた。
姫路さんは大げさにため息をつきながら「今日の仕事はもう終わりよ」と言った。
「大丈夫ですか」
「もちろんよ。じゃ、後片づけよろしく」と言い放って、出入口の方へスタスタと歩いていく姫路さんと、そんな姫路さんの後姿にお辞儀をしている呉課長を見て、私たちは嘆かわしく顔を左右にふった。
「一体何様なのよ、あいつはっ」
「やっぱり“お嬢様”じゃない?」
「そうだけど!でもだからと言って自分の上司を顎でこき使ってもいいのぉ?大体、まだ勤務時間は終わってないのに堂々と仕事放棄してるし!」
「そうよね・・さ。私たち平民は、そろそろ仕事に戻らないと」
私に促される形でエレベーターに乗った素子さんは、エレベーターの中で「働かざる者食うべからずー」と念仏のように唱えていた。