純情シンデレラ
「あぁ。こりゃ失礼。えーっと、もしかして君が、今日から電算課勤務の見上さん?」
「あ、はい。そうです。今日からお世話になります」と私は言って、松本さんと話をしていた男性に、ペコリと頭を下げた。

「いやぁ。君の評判は君と同じ電算課の隅田さんから聞いてるよぉ。コンピューターのプログラミングはプロ級、ワープロ入力もすっげー早くて正確なんだってねぇ。やっぱりブラインドタッチ?」
「え。えぇ」
「あっごめん!俺、まだ名前言ってなかったよな。宇都宮剛です。以後よろしく!」
「改めまして、見上です。こちらこそよろしくお願いします」
「いいなぁ。初々しい中に、しっとり柔らかい物腰。且つ礼儀正しくて・・・」

少々夢見心地な表情になった宇都宮さんを遮るように、松本さんが「おい」と言った。
松本さんは、まだ気難しい顔をしているように見える。
さっきの私の発言に対して、余程プライドが傷ついてしまったのかしら・・・。

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