純情シンデレラ
「毎月の給料はちゃんと正当にもらってるが、 俺、あのご令嬢の給料を捻出するために、一生懸命働いてんのかなって思う時があるよ」
「そうよねぇ。しかもご令嬢って、超がつくほどワガママなのよ。“秘書課の女性は制服着ない”とか勝手に決めちゃってさ。毎回来るたび、一人見せびらかしファッションショーをしてるし」
「てか、秘書課の女性ってご令嬢一人しかいねえし」
「そうなの。彼女のために無理矢理籍を設けたようなものだからね。たぶん、出社しても仕事自体がないんじゃない?」
「だろうな」
「おまけに、私たち社員のことは、存在そのものを無視してる」
「は?」
「自分とは身分が違う、格が合わないって思ってるみたい」
「いや。“みたい”じゃなくて、実際ご本人がそうおっしゃってたのを、俺聞きましたから」とわざと丁寧に言う宇都宮さんと、「うわ。きた」と言った素子さんを、私は驚きと呆れが混じった顔で、交互に見た。
「そうよねぇ。しかもご令嬢って、超がつくほどワガママなのよ。“秘書課の女性は制服着ない”とか勝手に決めちゃってさ。毎回来るたび、一人見せびらかしファッションショーをしてるし」
「てか、秘書課の女性ってご令嬢一人しかいねえし」
「そうなの。彼女のために無理矢理籍を設けたようなものだからね。たぶん、出社しても仕事自体がないんじゃない?」
「だろうな」
「おまけに、私たち社員のことは、存在そのものを無視してる」
「は?」
「自分とは身分が違う、格が合わないって思ってるみたい」
「いや。“みたい”じゃなくて、実際ご本人がそうおっしゃってたのを、俺聞きましたから」とわざと丁寧に言う宇都宮さんと、「うわ。きた」と言った素子さんを、私は驚きと呆れが混じった顔で、交互に見た。