純情シンデレラ
意外にも、その日はぐっすり眠れた。
けれど一夜明けてからは、姫路さんのお見舞いに行こうか、それとも、もう行かない方がいいのか、頭の片隅で絶えず考えている。

やっぱりお見舞いに行こう。
でも姫路さんは「来ても会わない」と言いきったし・・姫路さんの性格だと、絶対そうするわよね。
だったら行かない方が、姫路さんに余計な気と体力を使わせなくて、返っていいのかも・・・。

振り子のように考えを行ったり来たりさせながら、悶々と考える。
仏壇のお父ちゃんとお母ちゃんに話しかけることで、頭の中を整理してみる。
両親に話したら、「恵子が思うようにすればいい。でも姫路さんの想いを酌むことも大事だ」と言われて。

行こうと決心すれば、「疲れたわ。もう帰って」と言ったときの姫路さんの姿と声が鮮明によみがえってしまい、結局私はお見舞いに行かないまま、2日経ち、3日経ち・・・。

それから5日経った12月24日のクリスマスイブの夜に、姫路あゆ子さんは亡くなった。

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