純情シンデレラ
そのとき列車がガクンと揺れた。
私が「あっ」と思う間もなく、松本さんが私の腕を支え持ってくれた。
さも私を護ることが当たり前という感じで。
・・・そして私も、その「好意」を自然に受け入れてるし・・・。
何となく目のやり場に困った私は、視線を左右にさまよわせた後、結局正面にある、松本さんの黒いダウンジャケットの胸元に視線を戻した。
やっぱりここが一番無難よね、と自分に無言で言い聞かせたとき、松本さんが私の腕から手を離した。
普段の倍以上の時間をかけて、列車はやっと私たちが乗ってから一駅目に着いた。
松本さんはここで降りるはず。なのに降りようとしない。
「松本さん?着きましたよ」
「君を家まで送るのが先だ」
「えっ。でもこの調子だと何時になるか分からないし、松本さんがアパートまで帰れなくなるかも・・」
「そのときは剛んちにでも転がり込むさ」
「あ・・そういえば、宇都宮さんちって柳谷の一駅前でしたね」と私が言ったときには、すでに列車はノロノロと動き出していた。
私が「あっ」と思う間もなく、松本さんが私の腕を支え持ってくれた。
さも私を護ることが当たり前という感じで。
・・・そして私も、その「好意」を自然に受け入れてるし・・・。
何となく目のやり場に困った私は、視線を左右にさまよわせた後、結局正面にある、松本さんの黒いダウンジャケットの胸元に視線を戻した。
やっぱりここが一番無難よね、と自分に無言で言い聞かせたとき、松本さんが私の腕から手を離した。
普段の倍以上の時間をかけて、列車はやっと私たちが乗ってから一駅目に着いた。
松本さんはここで降りるはず。なのに降りようとしない。
「松本さん?着きましたよ」
「君を家まで送るのが先だ」
「えっ。でもこの調子だと何時になるか分からないし、松本さんがアパートまで帰れなくなるかも・・」
「そのときは剛んちにでも転がり込むさ」
「あ・・そういえば、宇都宮さんちって柳谷の一駅前でしたね」と私が言ったときには、すでに列車はノロノロと動き出していた。