純情シンデレラ
「宇都宮さん、どうもありがとうございました」
「いやいや」
「どうか気をつけて」
「うん」
「松本さん、今夜はうちに泊まりますか?」
「いや、遠慮しとくよ。家の片づけもあるしな」
「そうですか・・あっ、マフラー」
「外は寒い。まだ君が使ってくれ」
「え。でも、家はすぐ目の前・・・」と呟いた私は、「マフラーを返す」という口実で、明日松本さんに会いに行けばいい、彼もそれを望んでいるんだと気がついて。

「分かりました。ありがとうございます」と言い換えた。

「家に着いたら電話してください」
「分かった」
「それじゃあお先に・・」
「また来週~」と言う宇都宮さんの陽気な声の後、エンジンをふかす音とともに、松本さんたちは行ってしまった。
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