純情シンデレラ
・・・とうとう言っちゃった。こんな大事なことを、電話で!

受話器の向こうにいるはずのお母さんは、珍しく無言だ。それとも絶句している状態なのかしら・・。
そのとき不意に背後から、「俺に代わってくれないか」と声が聞こえた。

いつの間に松本さんは、ベッドから抜け出して私の後ろにいたのか。全然気づかなかった。
松本さんは、私が受話器を渡すと、快活に話し始めた。

「もしもし。松本です・・・・・あぁこんにちは、お父さん。今日は僕から言っておきながらこんなことになってすいませんでした。実は今日、お嬢さんと結婚したいと言いに、お宅へ伺いたいと・・・はい。明日、必ず僕がお嬢さんをお宅まで送ります。できればそのとき、正式にご挨拶をしたいのですが・・・・・・・・・はい!ありがとうございま・・ゴホゴホッ、すいません・・・はい、大人しく寝ています・・・はい、それじゃあ、おやすみなさい」

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