純情シンデレラ
背後から緊張感が漂っている松本さんが、私の方にふり向いた。
そして受話器を私に渡しながら「お父さんから」と小声で言った。
熱が上がり始めたのか、彼の目は潤んで見えるし、頬も赤味がさしている。
だからもうベッドに行って寝ればいいのに、私を背後から抱きしめてるから、落ち着いてお父さんと話をするのに苦労した。
「もしもしお父さん?」
「ああ。今日は出(いずる)のところに泊まるそうだな」
「うん・・・いけない?」
「いけないだと?んなこたぁねぇよ。恵子は奴に惚れてんだろ?」
「・・・・うん」
「じゃあ泊まってやりなさい。病人には看病が必要だしな。結婚云々はまた明日か、まぁとにかく出が元気になった暁にでも話そうや」
「うん。ありがと、お父さん。あの・・お母さんは?」
「泣いてる」
「え!」
「勘違いすんなよ。おまえがついに惚れた男を見つけたって喜んで泣いてんだ。“あの恵子が結婚を口にするなんて”と感激しながら、今仏壇に報告してるよ」
「あぁ・・そぅ」
ということは、私の両親は、松本さんとの結婚に賛成ということか・・・。
そして受話器を私に渡しながら「お父さんから」と小声で言った。
熱が上がり始めたのか、彼の目は潤んで見えるし、頬も赤味がさしている。
だからもうベッドに行って寝ればいいのに、私を背後から抱きしめてるから、落ち着いてお父さんと話をするのに苦労した。
「もしもしお父さん?」
「ああ。今日は出(いずる)のところに泊まるそうだな」
「うん・・・いけない?」
「いけないだと?んなこたぁねぇよ。恵子は奴に惚れてんだろ?」
「・・・・うん」
「じゃあ泊まってやりなさい。病人には看病が必要だしな。結婚云々はまた明日か、まぁとにかく出が元気になった暁にでも話そうや」
「うん。ありがと、お父さん。あの・・お母さんは?」
「泣いてる」
「え!」
「勘違いすんなよ。おまえがついに惚れた男を見つけたって喜んで泣いてんだ。“あの恵子が結婚を口にするなんて”と感激しながら、今仏壇に報告してるよ」
「あぁ・・そぅ」
ということは、私の両親は、松本さんとの結婚に賛成ということか・・・。