純情シンデレラ
昼前には家に着いた私・・と松本さんを、お父さんとお母さんは玄関から歓待してくれた。
私と同じように「風邪はもう大丈夫なの?」と聞くお母さんに「恵子さんのおかげで大分良くなりました」と丁寧に答える松本さんは、やっぱり私以外の相手だと、会話は“あちらの”方向には行かない。

そして応接間に通された私たちは、テーブルを囲むように座った。
お母さんが淹れてくれたお茶を飲みながら、今朝の商店街での出来事を話すと、「そりゃ大変だったな」とお父さんが目を丸くして言った。

「恵子、おまえは大丈夫だったのか?」
「うん。松本さんと私は全然被害を受けてないから・・ただ、あそこのショッピングモールの建設は、有栖川建設が請け負っていたって、初めて知った」
「関係者の投書を警察に送ったのは、きっと奴に違いない」

有栖川志朗さん。

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