純情シンデレラ
「・・・あのぅ」
「なんだ」
「あの・・姫路さん、は・・」

社内報づくりのお手伝いを引き受ける方向に、ほとんど傾いているものの、どうしても1点だけ、引っかかりがあった。
それはもちろん、さっきここに現れた、社長令嬢・姫路あゆ子さんのことだ。
姫路さんはさっき、「松本さんのアシスタントをしてる」とか何とか言ってたから・・・もしあの人が本当に社内報づくりに関わっているのなら、松本さんには悪いし、お気の毒だと思うけど、上野課長の許可を得ていても、この件はお断りするしかない。

私の引っかかりを裏づけるかのように、「姫路さん」という言葉を聞いた途端、松本さんは不機嫌な顔になった。
松本さんだけじゃなく、宇都宮さんや素子さんも苦虫を噛み潰したような顔をしている。
せっかくさっきまで、和やかで明るい雰囲気に覆われていたのに。
「姫路さん効果」って、ある意味恐ろしい・・・。
でもここはハッキリさせておかないと!

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